私の結婚、あなたの結婚
20代も終わりに向かうなか、同世代の友人の結婚式に招待してもらうことが増えてきました。特に5月、6月は結婚式シーズン。私も3年前の5月に結婚しました。この文章を書いている今日は結婚記念日です。
結婚はめでたい。
私もたくさんの人に祝ってもらい、本当に嬉しかった思い出があります。公に「この人と生きていきます」と表明することも幸せなことでした。今も毎晩その人が一日を終えていく様子を見ています。幸せです。
ただ、無条件に「結婚=幸せ」でしょうか。
結婚することを単に「幸せになる」と言い換える人があまりに多いせいか、「結婚すれば幸せになれる」と思いこむ人も多くいます。
「結婚すれば仕事が辞められる」「結婚すればもう恋愛しなくていい」と、悩みからの救済を求めて信仰を強めている人もいます。でもたぶん、結婚はそんなに万能薬ではありません。実体として、それは約束であり、生活です。
私の結婚、あなたの結婚、それぞれの結婚。楽しみも悩みも個別的なものです。
「結婚しなくても幸せになれるこの時代に、私は、あなたと結婚したいのです」。
これは2017年のゼクシィのコピーです。
結婚の捉え方が過渡期にあるからこそ、話題になりました。
ただ、「結婚しなくても幸せになれる時代」と言い切るのは、少し無責任な気もします。人の意識は少しずつ変わっているにせよ、国の社会保険や税金制度はまだほとんどが結婚前提でつくられているし、女性の就職や賃金の状況はまだ厳しく(特に地方)、パートナーのいない未婚女性が出産するのも制度上の壁は多い。
「私」は、「あなた」と、どう生きたいか。
「あなた」は、「私」と、どう生きたいか。
結婚しなくても幸せになれるとは言い切れないし、結婚すれば幸せになれるとも言えないけれど、それでも。